学術活動
透析における通信プロトコルおよび情報交換の標準化とその課題
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日付2006/06/23
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学会・研究会第51回 日本透析医学会
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発表者鈴木卓
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所属茂原
1990年頃から様々な透析支援システムが開発・販売されてきた。しかし、残念なことに同一メーカでなければ接続できないという問題があった。1990年に本学会は血液透析装置の一括モニタリングを目的に日本医療器材工業会(旧工臓会)と「透析情報管理システムの標準通信プロトコル」を策定した。当時の各メーカの最大公約数を求めたため、血圧、脈拍などは規定されていなかった。その後2003年には血圧、脈拍や治療モード、補液等の情報も網羅したバージョンが発表された。
一方、透析における医療情報の標準化は1996年から活動をおこない2000年に本学会が「血液透析治療に関する医療情報交換のためのデータフォーマット(HeMX)を策定した。
これはXML(Exensible Markup Language)を用いて電子化された透析情報を交換するための規約であり、情報共有するための共通フォーマットである。また、このHeMXが先例としたMML(Medical Markup Language)は当初SGML(Standard Generalzed Markup Language)をもちいていたが、Ver2.0からXMLを用いており、現在のVer3.0ではHL7準拠(HL7CDAベース)となっている。2002年にはMedXMLに透析SIGが開設去れている。今回は透析における通信プロトコル及び情報交換の現況と問題について述べる。