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学術活動

高リン血症改善への栄養指導方法の検討

  • 日付
    2014/06/15
  • 学会・研究会
    第59回日本透析医学会学術集会
  • 発表者
    樋口久美子
  • 所属
    武蔵小杉

【目的】血液透析患者の高リン(P)血症改善への栄養指導方法の検討.
【方法】2012年2月より10か月間の定期血液検査で血清P濃度が平均6.1mg/dL以上,P吸着薬の変更がない高P血症の21名を対象とし,2013年2月より無機P・有機Pの摂取制限指導開始し,指導前後10か月の血清P,UN,補正Ca,n-PCRの相互の関連性を検討.
【結果】血清P濃度は指導前平均7.2±1.0mg/dL,後平均6.3±1.1mg/dLに低下した(P<0.05).UNは指導前74.6±13.1mg/dL,後72.8±12.9mg/dL,n-PCRは指導前1.0±0.2g/kg/day,後1.0±0.1g/kg/dayで有意差はなかった.しかし,本学会ガイドラインの血清P目標値に達した8人のUNは,指導前73.3±13.0mg/dL,後65.8±9.1mg/dLと低下し(P<0.05),n-PCRも指導前1.0±0.1g/kg/day,後0.9±0.1g/kg/dayと低下した(P<0.05).
【結論】高リン血症改善には,リン摂取量の減少やリン吸着薬の使用,有機リン・無機リンの差によるリン吸収量の減少の指導と共に,たんぱく摂取量減少の指導が必要と考えられた.

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