学術活動
下肢潰瘍の患者が消極的な受診行動に至った要因について
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日付2015/06/26
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学会・研究会第60回日本透析医学会学術集会(6/26)
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発表者山口陽子
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所属武蔵小杉
【目的】フットケアを行う中で,受診を促してもなかなか受診行動がとれなかった患者に対し,受診行動を起こすのにどのようなアプローチが効果的なのかを事例をもとに検討した.
【方法】患者に承諾を得て聴き取りを行い,受診行動に至った要因と看護師の関わり方について検討した.
【症例】54歳男性.糖尿病性糸球体腎硬化症による維持血液透析中.右踵に潰瘍が出現しABI値低値のため血管治療病院の受診を勧めたが,仕事が多忙との理由でなかなか受診行動がとれなかった.看護師がフットケアの際に患者の考えを聴きながら,情報提供と受診の必要性を伝えることを繰り返し繰り返し積み重ねて,徐々に患者の行動変容がみられ,受診に至った.
【まとめ】フットケアに対する看護師の知識の向上が,下肢の血流障害の早期発見につながっている.円滑な受診を勧めるためには,患者の問題に対する認識度を把握し,適切な情報提供をし,患者に適した助言,指導,対策を講じていくことが大切である.