学術活動
血清リン管理の栄養指導の一助となる指標の検討
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日付2016/06/11
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学会・研究会第61回 日本透析医学会学術集会(6/11)
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発表者樋口久美子
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所属武蔵小杉
【目的】P管理の栄養指導の一助になる指標につき検討。
【方法】透析患者130名において6か月間、毎月の血液検査で血清P6.1mg/dL以上の患者に栄養指導を行い、翌月に血清Pが6.0mg/dL以下に改善したケースを対象とし、n-PCRが高P血症時から改善時に減少、変動無、増加の群に分け、改善取組み内容、高P血症の前・当・翌月の血清P、UN、Kおよびn-PCRとの関係を検討。
【結果】n-PCR減少群は38ケースで高P血症時は前月よりUN、K、n-PCRも上昇し、改善時はいずれも低下し取組み内容は全体的な摂取量減少が多かった。変動無群は31ケースで高P血症の前月から改善時までUN、K、n-PCRの変動が少なく、取組み内容は特定食品の摂取減少・摂取内容変更が多かった。増加群3ケースは、UN、n-PCRは変動が少なくKの変動はばらつき取組み内容も服薬調整や個人の食環境の変化だった。
【結論】血清Pの変動とUN、K、n-PCRの変動を合わせて検討することが個々のケースに合った、より具体的なP管理の指導に繋がると思われた。