学術活動
十分なたんぱく質摂取における血清リン管理に影響を与える因子(特に骨格筋)の検討
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日付2017/06/17
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学会・研究会第62回 日本透析医学会学術集会(6/17)
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発表者樋口久美子
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所属武蔵小杉
【目的】十分なたんぱく質摂取の血液透析患者のP管理に影響する因子の検討.
【方法】栄養指導実施患者にBIA 法で体組成測定を施行.各症例の測定前6 か月間の平均n-PCR・血清P を算出.平均n-PCR1.0g/kg/day以上の患者を平均血清P で2 群(A 群;P ≦ 6.0mg/dL, 12 例,B 群;P ≧ 6.1mg/dL,6 例)に分け,年齢,透析歴,生化学検査,透析効率,体組成,基礎代謝量,食・身体活動習慣を比較した.
【結果】年齢(歳)A 群66.0±12.5,B 群50.0±8.0,n-PCR,総鉄結合能,アルブミン,透析効率は2 群間に有意差はなかった.BMI はA群21.6±2.1,B 群26.1±1.8 で骨格筋率はA 群が有意に高く,各症例の基礎代謝量(Harris-Benedict の式)より実測量がA 群は78.2±112.3kcal 高く,B群は12.5±58.9kcal 低かった.A 群は歩行習慣が多いがB 群は少なく外食,コンビニ食が多かった.
【結論】無機P摂取抑制と共に十分な身体活動,適正体重・骨格筋維持が,血清P管理に有用と思われた.