このページの本文へ移動

学術活動

網状赤血球ヘモグロビン含量と鉄状態の検討

  • 日付
    2018/07/01
  • 学会・研究会
    第63回 日本透析医学会学術集会(7/1)
  • 発表者
    小川千恵
  • 所属
    武蔵小杉

【目的】血液透析(HD)患者の至適鉄状態の検討。
【方法】対象は2006年7月に当院通院中の維持血液透析患者でエポエチン投与中の181例(男性63.5%、年齢59.9±13.8歳、透析歴8.6±6.8年)。網状赤血球ヘモグロビン含量(CHr)と血清フェリチン (s-ft), トランスフェリン飽和度(TSAT), ヘプシジン25(Hep25)の関係を相関係数の変化感度分析で検討し、至適カットポイント値を求めた。
【結果】至適カットポイントはs-ftが50ng/mL(≦50ng/mL, r=0.47 vs >50ng/mL, r=0.22; F値,17.64)でTSATが 24%(≦24%, r=0.58 vs >24%, r=0.08; F値,34.45)となった。また、CHrとHep25の関係では2点のカットポイントがあり、至適値は20ng/mL(≦20ng/mL, r=0.52 vs >20ng/mL, r=-0.01; F値,21.12)と70ng/mL(≦70ng/mL, r=0.36 vs >70ng/mL, r=-0.45; F値,24.52)となった。
【結論】造血に必要な鉄量はs-ft≧50ng/mL, TSAT≧24%で十分で、Hep25≧70mg/mLでは鉄代謝は負の方向になる可能性が示唆された。

他のクリニックへ